10年くらい前に、りんけんバンドのリーダー
照屋林賢さんのお父様、
照屋林助さん(通称”てるりん”)を訪ねたことがある。
多分60代の世代にパソコンは普及していなかった当時
(僕はワープロさえやったことがなかった)、
「今これがおもしろいんだ」
といって嬉々としていじっていらした。
僕が何を話したのか忘れたが別れ際に
「新しい話が聞けた。ありがとう。」
といって下さった。
本当に頭が柔軟で行動力があって謙虚な方だな、
といたく感銘を受けたのを覚えている。
独自の文化と異文化をチャンプルーさせた
沖縄の素晴らしいアーティストが
続々登場しているが、
てるりんさんこそ草分けではないだろうか。
「終戦後の沖縄は沢山人が殺されて
生き残った人もみんなふさいでいた。
でもこういうときこそ笑いが必要だ
と思って芸をしていたんだよ。」
と話して下さった。
筋金入りで、愛情深い方だった。
今頃あの世にいる人たちを
笑かしていることでしょう。
心よりご冥福をお祈りいたします。
合掌。
り◇