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血縁

父の一周忌で久しぶりに親戚と顔を合わせた。 父が逝ったときツアー中で何もできなかったことを詫びて、礼を言うことができてよかった。 叔父や叔母は東京大空襲の経験者が多く、祖父の通夜だったその日のことを生々しく語ってくれる。 祖母は骨壺を体に括りつけ両手に幼子を引き、必死で焼夷弾の雨をかいくぐり、なんとか生き延びたが背中におぶった赤ん坊が窒息してしまい、、、 彼女はいったいどんな思いでその後の人生を生

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Aguriツアー始まる!!

ついにAguriツアーが始まりました。皮切りは佐渡。 地震の影響でいろんなイベントがキャンセルや延期になっている中、無事やることができ、感謝しています。 今回は新曲が3曲ありますよ〜。お楽しみに。 新潟の能楽堂でのライブのため佐渡を発ちました。新潟から離れたところの宿の露天風呂に浸かってリフレッシュ。 aguriはツアー中、隙あらば温泉にいくのです。明日もいい音出せそうです。り◇

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Euroキャラバン⑧〜ラストカット

アイルランドの絶壁の海から始まったこの旅もついにここ、カディスの海で終わりになる。 旅は出会いと別れ。 終わりはいつもセンチメンタルになる。 いつも旅していて、いちいちそうなってたらやってられないと思うでしょ? でもそうなってしまうのよ、これが。今回は特にそうだった。 慣れないTV番組の撮影、過酷なスケジュールとロケ現場。 でも全身全霊で自分のやるべきことに集中していた。 毎日なにか小さな挑戦をし

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Euroキャラバン⑦〜フラメンコ

僕はフラメンコが好きだ。 フラメンコは強烈なパッションで表現するが、抑制力もまた凄まじい。 ダンサーが険しい表情で胸や腕を上方向に引き上げつつ下半身はひたすら下方向にあり鋭く床を踏むことがある。 日本の民族舞踊より重心はかなり高いが、バレエのようにジャンプすることはない。 逆に膝を折った低い姿勢やしゃがむこともほとんどない。 運動のレンジを狭くすることで独特の濃密な空間を創っているようにも思う。

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Euroキャラバン⑥〜風の谷

フランスから国境を越えてスペインに入り、カタルーニャの山道をゆく。 その途中、湧き水があり、泊まり込みで修行するための小さな教会がある。 ただそれだけのところだが、とにかくいい風が通る谷だ。 草の斜面に寝転んで目を閉じる。 風の渦が4つ、谷に来てヒュルヒュルと音をたてながら時計回りに戯れ舞っていた。 風神さんに招かれた竜神さんの子供達だな。 この谷は神々の遊び場。 喜びに満ちた透明な気をいっぱい吸

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Euroキャラバン⑤〜バガット

フランスにこんな楽器があるなんて知らなかった。 バガットの構造や奏法はバグパイプと同じだ。 アンサンブルは、10数名のバガットに加え高音のチャルメラ(名前きいてなかった)が数人、 それに強烈なアタック音のスネアや中音、低音のドラム。 バグパイプ系の楽器はクレッシェンドやデミネンドは、しないのかできないのか、メロディーに緩急がない。 大人数からいきなり一人になったりチャルメラで高音を重ねたりして、コ

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Euroキャラバン④〜モン・サン・ミッシェル

海に浮かぶ小さな孤島をそのまま礎にして、突き刺すように天にそびえる修道院。 遠くからのシルエットで「ディズニーランドのシンデレラ城みたい!」といった自分のイマジネーションの貧困さに苦笑。 「ちゃっちゃか ちゃっちゃか ちゃからか ちゃっちゃか」。 門の手前にある有名なオムレツ屋では、卵をとくとき、かきまぜ機とボールがぶつかる音でリズムをとっている。 太鼓になおせば「どんどこ どんどこ どろつく ど

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Euroキャラバン③〜フェリーにて

アイルランドからフランスへ。 車でキャラバンなんだから当然カーフェリーで移動。 19時間の道のりだったが、3人で朝まで語り明かした。 「この人、一山二山越えてきているな。」 と、うかがえる真由さん。他ジャンルのこういう人と話すのは楽しい。 プロデューサーから、番組に女優さんを誰かつけると聞いた当初、正直(´〜`;)だったが、いい人に出会えて感謝です。り◇

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余談その2〜魂の約束?

僕がソロで共演したリアム・オ・メンレイは、アイルランドの人気ロックバンド、ホットハウスフラワーズのボーカリスト。 彼とはちょっとした縁がある。 97年に彼はタオスの太鼓を僕にくれた。 タオスはアメリカ、ニューメキシコ州のネイティブアメリカンが住む土地の一つ。 なんと翌98年、ECのゲストにタオスのべニートコンチャ達を招くことになった。 このとき僕とべニートは兄弟の契りを結ぶことになる。 しかしリア

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余談その1〜アイルランド音楽

伝統曲のしっとりとして透明感あるバラードは、大きな愛に抱かれるようで自然に涙して浄化してくれる。 2拍子で縦ノリのダンス音楽は人間のもつパッションを素朴に発散させてくれる。 アイルランド音楽は日本人にもとても馴染みやすい。 ご存じの方も多いと思うが、小学校の音楽の教科書にもあった”ダニ−ボーイ”とか”ロンドンデリーの歌”と呼ばれる曲はアイルランド民謡だ。 伝統音楽だけでなくロック、ポップスでも、U

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