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ユーラシアの風

昨日はサハ共和国 のハトラエフ夫婦とのリハ。 今日が本番です。 2年越しのおつきあいだけど演奏でのコラボは初となります。 東北アジアの音楽は、日本ではあまり知られていないと思いますが、素朴で繊細なトラディショナルが、彼らのセンスで磨きがかかり、独特の世界観を創っています。 特に二人で口琴を演奏しながら鳥や獣の鳴き声を同時に発する曲はまさに森羅万象。 とてつもなく奥行きのある音世界に引き込まれます。

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サハ紀行⑤最終回〜マハタナブン(ありがとう)〜

アールセルゲの丘で風に吹かれながら思った。98年のアースセレブレーションのゲスト、レッド・ウィロー・ダンサーズはネイティブアメリカンのグループ。 僕と同い年でリーダーのべニートは、舞台が終えて感涙している僕にイーグルのスピリットを流し込み、兄弟の契りのパイプセレモニーをしてくれた。 ネイティブアメリカンの祖先は1万年前、このシベリアから陸続きだった大陸を渡っていった人たちだという。 それを証明する

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サハ紀行④〜シャーマンとやかん〜

大黒屋光太夫(だいこくやこうだゆう) を御存じだろうか。 約200年前に彼が船頭として乗った船が難破してアリューシャン列島に漂着。 ソリなどで8ヶ月かかって西へ、現在のレニングラードにたどり着く。 皇帝に謁見叶い鎖国中の日本に帰国した人物。 彼はその道中ヤクーツクを経由している。それが記録上初めて日本人と接したときだ。 あるシャーマンに会う機会があった。 シャーマンといっても見た目は普通

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サハ紀行③〜サハでdong-chang〜

旅に担ぎ桶とチャッパを持って行き、何度かプライベートで演奏したが、ヤクート人が正月(6月21日)に集まってお祝をする聖地「アールセルゲ」でやる機会に恵まれた。 アールとは聖なる、セルゲとは馬を繋いでおく柱。 そこに神が降りるとのこと。 彼らは太陽神を崇拝するので、僕は日本の太陽の神様の名前でご挨拶。 祝詞をあげているあいだテティムのリーダーのゲルマンが口琴と小さなベルを鳴らす。 この二つの楽器は浄

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サハ紀行②〜太鼓〜

ヤクート人のシャーマン(祈祷師)が使う太鼓は、トナカイの皮を張った片手で持って叩くものが多いようだが、テティムも組み太鼓の中央に据えている大型のタブィクというものがある。 伝統的にはこれを9台で9人のシャーマンが共同体の一大事について祈祷するときにたたく。 また生涯の3回の一大事、すなわち生まれた時、結婚するとき、死んだ時にも叩いたそうだ。 バチにはトナカイなどの毛をつけてある。 ちなみに太鼓はロ

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