僕はフラメンコが好きだ。
フラメンコは強烈なパッションで表現するが、
抑制力もまた凄まじい。
ダンサーが険しい表情で
胸や腕を上方向に引き上げつつ
下半身はひたすら下方向にあり
鋭く床を踏むことがある。
日本の民族舞踊より重心はかなり高いが、
バレエのようにジャンプすることはない。
逆に膝を折った低い姿勢や
しゃがむこともほとんどない。
運動のレンジを狭くすることで
独特の濃密な空間を創っているようにも思う。
こうして定位置で上下に激しくカラダを
引くことで生まれる
狂おしいほどの拮抗したテンション。
そこには歌詞にのせるドロドロの
葛藤した人間感情が
身体的に表現されているのだろうか。
しかしドロドロ葛藤しているのに、
なんか突き抜けて
神々しささえ感じるときがある。
僕はそれがとても好きなのだ。
この感覚は坂東玉三郎さんの
歌舞伎でも感じたことがある。
17年前からフラメンコとのジョイントを
熱望していたが、やっと実現できた。
今回はフェリアというお祭りイベント会場でのTV収録。

時間の関係などで”さわり”程度であったが、
あの音の中に入ってつかんだ感触がある。
また一つカラダに刻まれた感じ。
これがコラボレーションの醍醐味なのです(*^ー^*)v
り◇